季節柄
4月も中旬が過ぎ、間もなく下旬になろうかという今日この頃ですが、
なんだか暑い日が続きますね。
先日、友人から連絡があり、ロードスター(NA8C)のエアコンを修理したいのだが、
ガスチャージを頼めるか?と聞かれたので、お安い御用と受けることにしました。
以前の仕事で量販店のエアコン取付をしていましたので、
家庭用エアコンのガスチャージはお手の物、車もガスと形が違うだけで、
基本は一緒なので、やってやれないことはありません。
とりあえず、R134a用の機材がないので、いつものアホーオークションで一番安いゲージを入手。
ゲージマニホールドとホース3本、さらにR134a用のクイックカプラと缶切りバルブ、予備のパッキンとメンテ用の道具まで入っていました。
これが後で問題になろうとは...
さて、今回の被害車お客はこちら。
ブリティッシュなグリーンが素敵な丸々純正仕様のNA8C。
もともとR134a仕様のエアコンがついていたのですが、効かなくなったとの事で、
某ショップから販売されている、NBのエアコンシステム流用のキットを使い、
オーナーが自ら作業した車両です。
ゲージをつなぎ、まずは真空引き。
上の写真、よく見るとホースが4本つながっています。
あまりこういう使い方をしている人を見たことがないのですが、
低圧、高圧は通常通り接続し、真ん中のホースには缶切りバルブ、そうして真空ポンプは真ん中の口についている、パージ用のサービスバルブに接続しています。
これだと、黄色いホースの中の空気も引けるので、よりしっかりと真空にすることができます。
ゲージも順調に下がっています。
ピンボケで見にくいのですが、ゲージがマイナス方向へ動いています。
これではわかりにくいので、真空ポンプに付けた真空ゲージを見てみます。
黒いのが指針、赤いのは置き針。
しっかり-0.1MPaまで引けていますね。
この時点で漏れはほぼないのは確定なのですが、このまま30分真空引きをして、さらに10分放置してみます。
結果は良好。
ではガスチャージを...とここで問題発生。
友人はせっかく組んだエアコンをなるべく労わって使おうと、
ワコーズのパワーエアコンプラスという添加剤を持ってきていたのですが、
それを注入しようとした時でした。
缶切りバルブをセットして、ネジを締めこみ穴をあけ、ネジを全開にするとガスと一緒にオイルが...
あれ?出てくる様子がない。
え?なんで?穴、開いてない?
缶切りバルブから、缶を外した途端、
「ぶしゅ~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」
無情にも周囲に添加剤入りオイルをぶちまける小さな缶。
それをボーゼンと眺めるオーナー氏と慌てて缶の頭を押さえる私。
まーそんなことしても無駄なんですけどね(苦笑。
どうやら穴は開いたものの、何らかの事情でガスが出て行かないようです。
添加剤は1本無駄になってしまったものの、ここで引き下がるのも悔しい2人は、
とりあえず本チャンのガスを入れてみようと、再び缶切りバルブにセット。
同じようにネジを締めこみ、再び全開に。
やはりガスは出ていない様子。
「おかしいね、なんでだろう?」
と再び缶を緩めたのですが、今度は先ほどの失敗を生かしゆっくりと緩めてみます。
すると、かすかに「シュ~」という音がしてガスが出ている様子。
これはいけるかも?と高圧側のバルブを開けると、ジワリと針が上がります。
お、いけるぞ!とさらに缶を緩めると...
しゅ~~~~~~~~!
当たり前ですね、缶切りバルブの付け根から漏れ出しました。(苦笑
再び少し締めて、頃合いの良い締め具合の所を探します。
高圧が5キロほどまで上がったところでそれ以上は上がらなくなったので、
バルブを閉めてエンジン始動。
今度は低圧バルブを開けていくのですが、なかなか圧が上がりません。
そうこうしているうちに、ついに低圧1.5キロ、高圧5.1キロほどから全く動かなくなりました。
缶の中のガスも、出て行く気配も音も無し。
仕方ないので、とりあえずここでいったん中断。
後日改めて再作業となりました。
で、本日仕事が午前中で終わったため、午後一から再作業。
前回の反省から、缶切りバルブがダメだと踏んだ私は、
新しい缶切りバルブを別途購入。
無駄にした添加剤と、ガスもそろえて、再度真空引きから開始。
前回同様、真空引きは順調。
リークテストをして、いよいよガスチャージ。
新しい缶切りバルブはきちんと機能して、小細工一切なしでガスが出て行きます。
ところが、今回は高圧側のカプラーがなんだかおかしい。
ガスをつないで圧をかけるとシューとほんのり漏れていきます。
なんだ、カプラーもダメか
と、カプラーを買いに走ります。
で、買ってきたカプラーをパチンとはめて、配管に繋ぐ前にホース内を真空引き。
再び配管にセットして、バルブを開けると、今までとは全然違う勢いで針が上がります。
お、いけるぞ!
と思ったら、今度は低圧側が入っていかない。
それどころか、エンジンをかけてもらってコンプレッサーが回っているのに、
低圧の圧が下がらない。
ってことは、低圧もカプラーがダメか
何とかかんとか1本入れたタイミングで、低圧側もカプラーを交換。
配管に繋いで、前回無駄にした添加剤をつなぐと、
あっという間に、ゲージのサイトグラスに油が充満します。
もう1本のガスで、その油を流し込みながら規定圧までガスを充てんし、
冷えを確認。
外気温29度で、吹き出し口温度9度。
まぁ上出来でしょう。
オーナーさん、満足して帰って行かれました。
で、ダメだったコネクタ類、何がダメかというと、
これがゲージに付属してきた缶切りバルブ。
安物キットについてくるのはほとんどがこのタイプかと思います。
ネジで固定するのではなくて、横にあるレバーみたいなところで、
缶の首を挟み込む?締めこむ?みたいにして固定するタイプ。
裏側にはこんな風にゴムのパッキンが付いています。
真ん中の穴から針が出てくるわけですが、
バルブ自体を締めこんでいけば、このパッキンが缶と密着して漏れずにガスを通す仕組みなんでしょうけど、
ここに落とし穴があります。
これが穴をあけた後のサービス缶。
穴が開いているのは分かると思うのですが、すり鉢状にへこんでいるのが分かりますか?
つまり、ここへゴムを押し付けるのですから、あまり強く押し付けるとゴムは中心へ押しやられ、
穴はふさがってしまうのです。
と言って、ゆるくしたらパッキンとの密着が保てずにガス漏れを起こします。
あの缶切りバルブの中心の部分がもっと大きくて、
缶の口いっぱいをパッキンでカバーする構造なら、結果は違っていたと思います。
また、こちらもう○こちゃんだったクイックカプラ。
こちらは見た目はそれなり。
普通に単品で売っているものと、大差はありません。
が、内側がダメなようで...これがその内側。
中心に虫押しの突起が見えます。
さらにその根元に緑のパッキン。
そのさらに外側にももう一本緑色のパッキンが付いているのですが、
このパッキンが勝手にずれます。
さらに、各部の寸法精度が今一つ甘い様で、嵌めにくく外しにくく、
無理をすると、すぐにガス漏れを起こします。
まぁ格安で買っているので文句は言えませんが、同じようにオークションなどで
格安のゲージセット購入を考えている方がおられましたら、このカプラーと缶切りバルブだけは
別途単品でしっかりしたものを購入されることをお勧めします。
付属のホースのパッキンもゴムではなく、微妙に硬いプラスチックのようなものなので、
こちらも別途用意した方が、トラブルが少なくてよいかと思います。
今回の教訓
(趣味の)道具はケチるな(爆
なんだか暑い日が続きますね。
先日、友人から連絡があり、ロードスター(NA8C)のエアコンを修理したいのだが、
ガスチャージを頼めるか?と聞かれたので、お安い御用と受けることにしました。
以前の仕事で量販店のエアコン取付をしていましたので、
家庭用エアコンのガスチャージはお手の物、車もガスと形が違うだけで、
基本は一緒なので、やってやれないことはありません。
とりあえず、R134a用の機材がないので、いつものアホーオークションで一番安いゲージを入手。
ゲージマニホールドとホース3本、さらにR134a用のクイックカプラと缶切りバルブ、予備のパッキンとメンテ用の道具まで入っていました。
これが後で問題になろうとは...
さて、今回の
ブリティッシュなグリーンが素敵な丸々純正仕様のNA8C。
もともとR134a仕様のエアコンがついていたのですが、効かなくなったとの事で、
某ショップから販売されている、NBのエアコンシステム流用のキットを使い、
オーナーが自ら作業した車両です。
ゲージをつなぎ、まずは真空引き。
上の写真、よく見るとホースが4本つながっています。
あまりこういう使い方をしている人を見たことがないのですが、
低圧、高圧は通常通り接続し、真ん中のホースには缶切りバルブ、そうして真空ポンプは真ん中の口についている、パージ用のサービスバルブに接続しています。
これだと、黄色いホースの中の空気も引けるので、よりしっかりと真空にすることができます。
ゲージも順調に下がっています。
ピンボケで見にくいのですが、ゲージがマイナス方向へ動いています。
これではわかりにくいので、真空ポンプに付けた真空ゲージを見てみます。
黒いのが指針、赤いのは置き針。
しっかり-0.1MPaまで引けていますね。
この時点で漏れはほぼないのは確定なのですが、このまま30分真空引きをして、さらに10分放置してみます。
結果は良好。
ではガスチャージを...とここで問題発生。
友人はせっかく組んだエアコンをなるべく労わって使おうと、
ワコーズのパワーエアコンプラスという添加剤を持ってきていたのですが、
それを注入しようとした時でした。
缶切りバルブをセットして、ネジを締めこみ穴をあけ、ネジを全開にするとガスと一緒にオイルが...
あれ?出てくる様子がない。
え?なんで?穴、開いてない?
缶切りバルブから、缶を外した途端、
「ぶしゅ~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」
無情にも周囲に添加剤入りオイルをぶちまける小さな缶。
それをボーゼンと眺めるオーナー氏と慌てて缶の頭を押さえる私。
まーそんなことしても無駄なんですけどね(苦笑。
どうやら穴は開いたものの、何らかの事情でガスが出て行かないようです。
添加剤は1本無駄になってしまったものの、ここで引き下がるのも悔しい2人は、
とりあえず本チャンのガスを入れてみようと、再び缶切りバルブにセット。
同じようにネジを締めこみ、再び全開に。
やはりガスは出ていない様子。
「おかしいね、なんでだろう?」
と再び缶を緩めたのですが、今度は先ほどの失敗を生かしゆっくりと緩めてみます。
すると、かすかに「シュ~」という音がしてガスが出ている様子。
これはいけるかも?と高圧側のバルブを開けると、ジワリと針が上がります。
お、いけるぞ!とさらに缶を緩めると...
しゅ~~~~~~~~!
当たり前ですね、缶切りバルブの付け根から漏れ出しました。(苦笑
再び少し締めて、頃合いの良い締め具合の所を探します。
高圧が5キロほどまで上がったところでそれ以上は上がらなくなったので、
バルブを閉めてエンジン始動。
今度は低圧バルブを開けていくのですが、なかなか圧が上がりません。
そうこうしているうちに、ついに低圧1.5キロ、高圧5.1キロほどから全く動かなくなりました。
缶の中のガスも、出て行く気配も音も無し。
仕方ないので、とりあえずここでいったん中断。
後日改めて再作業となりました。
で、本日仕事が午前中で終わったため、午後一から再作業。
前回の反省から、缶切りバルブがダメだと踏んだ私は、
新しい缶切りバルブを別途購入。
無駄にした添加剤と、ガスもそろえて、再度真空引きから開始。
前回同様、真空引きは順調。
リークテストをして、いよいよガスチャージ。
新しい缶切りバルブはきちんと機能して、小細工一切なしでガスが出て行きます。
ところが、今回は高圧側のカプラーがなんだかおかしい。
ガスをつないで圧をかけるとシューとほんのり漏れていきます。
なんだ、カプラーもダメか
と、カプラーを買いに走ります。
で、買ってきたカプラーをパチンとはめて、配管に繋ぐ前にホース内を真空引き。
再び配管にセットして、バルブを開けると、今までとは全然違う勢いで針が上がります。
お、いけるぞ!
と思ったら、今度は低圧側が入っていかない。
それどころか、エンジンをかけてもらってコンプレッサーが回っているのに、
低圧の圧が下がらない。
ってことは、低圧もカプラーがダメか
何とかかんとか1本入れたタイミングで、低圧側もカプラーを交換。
配管に繋いで、前回無駄にした添加剤をつなぐと、
あっという間に、ゲージのサイトグラスに油が充満します。
もう1本のガスで、その油を流し込みながら規定圧までガスを充てんし、
冷えを確認。
外気温29度で、吹き出し口温度9度。
まぁ上出来でしょう。
オーナーさん、満足して帰って行かれました。
で、ダメだったコネクタ類、何がダメかというと、
これがゲージに付属してきた缶切りバルブ。
安物キットについてくるのはほとんどがこのタイプかと思います。
ネジで固定するのではなくて、横にあるレバーみたいなところで、
缶の首を挟み込む?締めこむ?みたいにして固定するタイプ。
裏側にはこんな風にゴムのパッキンが付いています。
真ん中の穴から針が出てくるわけですが、
バルブ自体を締めこんでいけば、このパッキンが缶と密着して漏れずにガスを通す仕組みなんでしょうけど、
ここに落とし穴があります。
これが穴をあけた後のサービス缶。
穴が開いているのは分かると思うのですが、すり鉢状にへこんでいるのが分かりますか?
つまり、ここへゴムを押し付けるのですから、あまり強く押し付けるとゴムは中心へ押しやられ、
穴はふさがってしまうのです。
と言って、ゆるくしたらパッキンとの密着が保てずにガス漏れを起こします。
あの缶切りバルブの中心の部分がもっと大きくて、
缶の口いっぱいをパッキンでカバーする構造なら、結果は違っていたと思います。
また、こちらもう○こちゃんだったクイックカプラ。
こちらは見た目はそれなり。
普通に単品で売っているものと、大差はありません。
が、内側がダメなようで...これがその内側。
中心に虫押しの突起が見えます。
さらにその根元に緑のパッキン。
そのさらに外側にももう一本緑色のパッキンが付いているのですが、
このパッキンが勝手にずれます。
さらに、各部の寸法精度が今一つ甘い様で、嵌めにくく外しにくく、
無理をすると、すぐにガス漏れを起こします。
まぁ格安で買っているので文句は言えませんが、同じようにオークションなどで
格安のゲージセット購入を考えている方がおられましたら、このカプラーと缶切りバルブだけは
別途単品でしっかりしたものを購入されることをお勧めします。
付属のホースのパッキンもゴムではなく、微妙に硬いプラスチックのようなものなので、
こちらも別途用意した方が、トラブルが少なくてよいかと思います。
今回の教訓
(趣味の)道具はケチるな(爆
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